犬の歯磨きってどれが正しいの?
歯磨きの仕方は本やネットの情報によっても様々、歯磨きグッズもいろいろあったり。
どこかで教えてもらえるわけでもないので模索しながら行うことが多いのではないでしょうか。
「うちの子の歯周病記録」でも書いたのですが、私の場合、パピー時代の歯磨きがうまくいかなかったものの、歯の見た目が綺麗だったこともあり、途中で諦めてしまいました。
歯の見た目が綺麗でも見えないところで菌が悪さをして歯周病になるということを知りませんでした。
歯磨きの大切さを痛感し、一生懸命歯のケアをしていましたが、正しい歯磨き法ではなかったので抜歯手術に至り、数年経つと歯周病が進行。顎が腫れたり、出血したりしました。
現在は正しい歯磨きの仕方を身につけたお陰で顎が腫れたり、出血したりという事は無くなりました。
子犬の頃に歯周病の知識や歯磨きの方法を知っていればと今でも後悔をしています。
正しい歯磨きの方法を知っているのと知らないのとは成犬・シニア犬になった時に大きな差が生まれます。
私なりにまとめたことでお役にたてれば嬉しいです。
犬の歯科専門医に教わった犬の歯磨きの仕方
歯のお掃除をしてもらうため定期的に花小金井動物病院に通っています。初診の時に歯磨きの仕方を教わりました。教わった方法をこちらにまとめたいと思います。
*素人が先生の話を聞いたことを実践しています。思い違いや不足などある可能性もありますので参考程度にお願いします。詳しくは歯磨きセミナーに行く、林先生の本(犬の歯磨き読本)をご覧ください。
先生から教わって響いたことは「自分ならどうですか?」という言葉。
自分(人間)なら毎日歯ブラシで歯を磨かないと汚れは取れないし、気持ち悪いですよね?同じようにワンちゃんにも歯ブラシでの歯磨きが必要だということ。
まずは、歯ブラシ選びがとても重要
ヘッドが大きく、山切りではなく平なカットの、長く柔らかい毛の歯ブラシを選ぶ
使っている歯ブラシはコチラです
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口腔外科手術後に使われているというとても柔らかい歯ブラシ
手で触れてもとても柔らかい。
筆のようににとても柔らかいブラシで、口腔外科手術後や知覚過敏、シェーグレン症候群など歯肉が非常に敏感な段階、また粘膜ケアなどに適しています。
ワンちゃんの歯磨きを始める前にまず、自分の歯で使ってみるとワンちゃんに痛くない力加減が分かります。その力加減の感覚を忘れずにワンちゃんに歯磨きをしてあげましょう。
歯ブラシの毛先の当て方
歯磨きをするときは、歯ブラシの毛を歯の面に対して直角に当てるのが基本です。
歯ブラシの毛先がうまく歯茎の間に入って、そこに溜まっているプラーク(歯垢)を掻き出すことができます。
少し歯磨きの方法が間違っていても、ヘッドが大きめで平らなカットの長く柔らかい毛の歯ブラシを使っていることで、うまいこと歯茎や歯間に入り込んでくれるメリットもあります。
歯と歯茎の間に毛先が当たるように意識します
直角に当てるだけでなく、45度の角度で歯茎の間に歯ブラシを当てることによって、更に念入りにプラークを掻き出しましょう。
歯ブラシの動かし方
奥歯から小刻みに動かしていきます。5mm幅くらいで少しずつ、ずらしながら磨いていきます。歯磨きは奥歯から行います。奥歯の奥側に1番歯垢がたまりやすいと言われているので忘れずに磨いていきます。
↓動画を撮りました。(ザっとしたイメージで)
※歯が見えるように口をめくっています。
※歯ブラシを直角に当てながら磨いていきます。
動画の最後で歯茎の間に入るよう45度の角度で歯ブラシを当てています。
歯ブラシをする時はコップに水をいれておいて、歯ブラシの汚れをゆすぎながらすすいでいきます。透明のコップにするとより、歯垢や汚れが目に見えて分かるので、管理しやすいです。
↓通常は口を閉じてやる歯磨きすることが推奨されています
歯ブラシを噛んでしまう子がいるため、万が一ブラシが折れることを避けるためとのこと。
追記:2020年10月、GOTOトラベルが動き出した頃に病院に行ってきました。約1年ぶりの歯のお掃除です。
先生から「歯磨きできてますか?」の問いに「忙しくて2日に1回になる時が多いです」と答えると「それはやっていないのと同じです」との返答。
- ワンちゃんの歯垢が歯石になるスピードは早い(2日で歯石になる子もいる)ので2日に1回だと間に合いません
- 歯石にご自分なら毎日歯磨きしないと耐えられないですよね
ごもっともなセリフに大反省しました。
歯ブラシは毎日すること
また、上の犬歯の裏の穴が鼻まで通ってるかも(歯周病が進行してる)とのこと。
上の犬歯の裏側は盲点でキチンと歯磨きできていませんでした。犬歯の裏側は悪くなりやすい場所だということです。(もっと早く知りたかった)
現在は犬歯の裏側もきっちり歯磨きしています。
★歯磨きのあとにはデンタルジェル(ドクターワンデル)を塗っています。
▶獣医師監修のペット用歯周ケアジェルDr.WANDEL(ドクターワンデル)
歯磨き後に塗り始めてからブラッシングでとれる歯垢の量が減りました。お口のにおいもスッキリ!
正しい歯磨き法を身に着けてから、しばらくデンタルケア用品は使用しておりませんでしたが、コロナの影響で東京まで通院を自粛している状況で歯のお掃除とお薬を塗ってもらえないため、藁をもすがる思いで試したアイテムです。
うちの子のお口ケアのお守りみたいな存在になりそうです。
※公式サイトには「歯ブラシいらずの簡単デンタルケア」と記載はありますが、歯垢の除去や歯石の沈着防止、歯茎の健康はブラッシング効果によるものが大きいため歯ブラシは必要だと思っています。
やってはいけない犬の歯磨き方法
経験して分かった間違った歯磨き方法です。
動物病院や歯磨きの先生に教えられたことですが、長年コットンでケアしていた結果、歯周病が悪化していったので実績あり(涙)何もしないよりかはマシですが、おすすめしません。
これまでに試したデンタルケア用品を一気に紹介
マウスクリーナー ペットキス
2011年に購入
お口の臭いが気になりだし購入。飲み水などに混ぜてあげるだけでOKという気軽なもの。口内環境の変化はありませんでした。
リーバスリー
2012年に購入
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約5000円と効果でしたがレビューの良さに期待して購入。お口にシュッとスプレーするだけのもの。口内環境の変化はありませんでした。
成分は 蒸留水、25%エチルアルコール、植物抽出物(シソ科・バラ科)今見るとこれでは効果ないだろうな…と思いました。
オーラティーン デンタルジェル
2014年~
抜歯手術を行った動物病院でも処方されたものです。歯磨き後に口内に塗るように指導されました。
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歯磨きと併用していましたが歯磨き自体が正しくなかったこともあり、歯周病の進行や歯の腫れ・出血などが起きてしまいました。
この時はデンタルジェルに意味があるのかさえ分からなくなってきたので使用を辞めました。
須崎動物病院 口内ケアセット
2017年
※写真は乳酸菌パウダーのみ セット内容は販売サイトをご覧ください。
抜歯手術から2年以上経過した頃、歯茎の腫れと出血が起き、再び抜歯手術を勧められました。歯以外は元気なのに麻酔をかけての抜歯に意味があるのか?自力で何とかできないか?と口内ケアについて調べていたところ辿り着いた記事に興味を抱き、紹介されていた口内ケアセットを購入しました。(参考記事リンク→須崎動物病院 口内ケアについて)
植物エキス(クマ笹エキスとフィトンチッド)で口内除菌 → 乳酸菌塗布
と、使うケア用品や工程が多く、効果が得られるまで続けることができませんでした。
クマ笹エキスはすぐ無くなった為(10mlと少量)他で買えないか探しました↓
ささの恵 熊笹エキス100%
2017年に購入
2本入りで購入しましたが、1本使い切っても特に口内環境に変化は見られませんでした。
デンタアプローチ・ペティ
2018年に購入
テレビ番組「激レアさんを連れてきた」で開発者の竹内洋子さんが出演されていたのがキッカケで購入しました。
洋子さんはもともと義父を元気づけるために発毛剤の開発を研究していたようでいろいろ頭に塗っても効果なし。そんな中、自身が長年患っていた歯周病が悪化。思い立って仏壇に置いてあったコウヤマキのエキスを歯茎に塗ってみたら歯周病が改善。2年後、久しぶりに歯科医へ行くとお医者さんもビックリ。慢性的だった歯周病がなんと完治していたそうな。
その後、洋子さんはコウヤマキが歯周病に対して効果があるのか大学へ研究を委託。結果、効果があることが実証されてしまったとのこと。
そんなコウヤマキエキスが配合されている口腔ケアジェルにワンチャン用がありました。
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歯磨き後に口内に塗ってあげてました。
2本くらい使いましたが、はっきりとした効果は実感できず、次に気になるアイテムを見つけたため、一旦停止しました。
プロバイオデンタル
2018年に購入
ペットのイベントで知りました。ニュージーランド・オタゴ大学の発見から日本獣医師学会で発表された学術的サプリメント。
実証されているのが魅力的でかつ、「”使っているうちに歯茎が引き締まった”という声もいただきますよ」なんと言われてしまい、試さずにはいられなくなりました。
ペットボトルのキャップに入るくらいのお水で溶かしてお口に入れてあげるのが一番効果的なんだとか。
歯磨き後に歯に塗ってあげてました。かなり期待をして使ったものの目に見えた効果を感じることは出来ませんでした。
↑ここまでは正しい歯磨き法を身に着けていない時でした。
その後、正しい歯磨き法を身に着けてから、しばらくの間残っていたペティを使ったりプロバイオデンタルを使ったりしてみましたが、大きな変化は見られませんでした。
ドクターワンデル
2020年に購入
ヒト幹細胞培養液配合のデンタルジェル。ヒト幹細胞培養液は人の歯科医療分野でも用いられるなど、高い安全性を実現したものだそうで、ヒューマングレードというのも気に入り試してみることにしました。
前項でも書きましたが、歯磨き後に塗り始めてからブラッシングでとれる歯垢の量が減りました。お口のにおいもスッキリ!期待を持ってしばらくは続けてみようと思っています!
まとめ!犬の歯磨きはやり方が大切
これまで使ってきたデンタルジェルも全て公開しましたが、何を使おうがとにかく1番大切なことが「正しい歯磨きを行う」です。
1、歯ブラシが大切!
ヘッドが大きく、山切りではなく平なカットの、長く柔らかい毛の歯ブラシを選ぶこと
2、歯ブラシの当て方が大切!
歯ブラシの毛を歯の面に対して直角に当てるのが基本
歯と歯茎の間に毛先が当たるように意識
直角に当てるだけでなく、45度の角度で歯茎の間にも歯ブラシを当てましょう
3、歯ブラシの動かし方が大切!
奥歯から小刻みに動かしていく。
5mm幅くらいで少しずつ、ずらしながら磨く
ゴム状の指サックやコットンなどによる歯磨きはNGです!